子どもの矯正治療について
矯正治療とは、歯にある一定の力を加えて人工的に正しい位置まで動かし、悪い歯並びや悪いかみ合わせを治す治療のことです。
お子さんの将来を考え、矯正治療をお考えの親御様も多いですが、小児矯正の場合、最短でもあごの骨の成長が終わる15歳前後くらいまではお口の管理・予防を含めた長期的な治療が必要となります。
また、矯正治療は、幼いお子さんにとって不快感・痛みなどからつらい治療になることも少なくなく、継続して行うことが難しい治療でもあります。
そのため当院では、装置による矯正の他、成長発育期に顎や歯列の成長を管理・育成し、MFTなどのトレーニングにより正常な口腔機能と正しい咬合を育てていく咬合育成による矯正を積極的に行っています。
咬合育成とは?
お子さまの成長段階から歯並びや噛み合わせに異常が出ないよう、定期的な生活習慣のチェックやトレーニングを通して歯並びと咬合を整えていく方法が咬合育成です。
MFTと呼ばれる口腔筋機能療法は、舌や唇、頬などお口周りの筋肉を強くして口腔の筋肉のバランスを整える訓練法です。口腔の筋肉バランスが整っていないと歯並びやサ行が発音しにくいなど、発音にも影響を及ぼします。
バランスが悪くなる原因として、食べ物をあまり噛まずにすぐに飲み込んでしまったり、奥歯の筋肉が鍛えられていなかったり、指をしゃぶりや口呼吸の癖などさまざまです。
お子さんの日常の生活習慣から歯並びに悪影響を及ぼしている原因を探り出し、予防・改善していくことがとても大切です。
お子さまの矯正治療に適した時期について
子どもの歯やあごは、柔軟性が高いため、咬合育成治療の効果も高く、歯も移動させやすいのです。乳歯から永久歯に生え変わるちょうど小学校に入るくらいにはじめると、永久歯が生えそろっていないため、矯正に必要な歯のスペースを確保することができ、ある程度アゴの成長をコントロールしながら矯正を行うことが出来るため、治療もスムーズに進みます。